住所:朝来市山東町柴字日向山165
HP:https://kikurage-tenku.com
朝来市で国産きくらげを栽培している遠坂きのこ農園の木下さんご夫婦。標高370mの澄んだ空気と天然水が湧く場所で農薬を使わず丁寧に育てている。
きくらげは、栄養価が高くビタミンDや食物繊維なども豊富で、近年では、美容と健康に良い食材としてメディアなどでも紹介されている。しかし、日本で栽培されている国産きくらげは5%程度と、国内流通は極めて少ない。スーパーなどで売られているのは殆どが外国産。それだけに無農薬の国産きくらげが食べられるのは嬉しい。
幸一さんは元鉄道の運転手。のどかな田園風景が広がる景色の中、毎日電車を走らせていた。そんな風景の中、飛び込んできたのが農薬散布。『毎日食べている米や野菜の中に、どのくらいの農薬が使われているのか?子ども達が口にしても平気なのか。健康被害はないのだろうか?』と疑問を抱くようになり、安心して食べられる食材を自分で作ろうと転職を決意した。きくらげを栽培する上で大変なのが、ハウス内の温度・湿度管理の徹底。竹田城とほぼ同じ標高にあるため、冬は冷え込む。また、雑菌が入らないよう衛生面にも気を配らなければならない。過去には、朝食に納豆を食べた事で、きくらげが全滅してしまったこともあった。
それでも、もう一度一から栽培して順調に育ち、会社も軌道に乗り始めた頃、幸一さんが脳梗塞で倒れてしまったという。退院後、リハビリを重ね復帰。「大変だったけど、お客さんから美味しかったという声を聞くと嬉しい。諦めることなく栽培を続けてよかった。」と、ご夫婦が笑顔で話してくれた。遠坂きのこ農園さんの商品は、福知山・綾部・舞鶴の三ツ丸ストアと業務スーパーで販売しているほか、直接、農園に行って購入する事もできる。
太陽の恵みをいっぱい浴びて天日干しされる乾燥きくらげは、生の1/10サイズ程になる。
栽培から選別・梱包・出荷まで自社で行なっている。パッケージには、2人の娘さんが描かれている。
さっと茹でて、お刺身で食べるとコリコリとした食感がクセになる美味しさ。お酒の肴としてもオススメ。
販売会では、乾燥きくらげの戻し方や美味しいレシピなど、直接聞けるためお客さんからも好評。