福知山は報恩寺たけのこや丹波栗に代表される山の恵みと、舞鶴や宮津からの新鮮な海の幸が集まる食の宝庫。 「一ゑん」の店主、円城寺利之さんは、この地で、日本の風土が生み出した伝統文化のひとつ、日本料理の魅力を伝えようと日々奮闘している。 若くして料理人を志ざした円城寺さんは、大阪の有名料亭で日本料理を習得。宮津の天橋立ホテルで料理長を務めた後、2018年、満を持して福知山に「日本料理 一ゑん」を開業した。 円城寺さん自ら調理場に立ち、素材を熟知した彼が作り出す料理は、ひと皿ごとに季節が凝縮され、四季の変化を五感で楽しませてくれる。「日本料理を守るためには、若い世代にもアプローチしていきたい」と、語る円城寺さんは、次世代を担う調理師の育成や技術の研さん、学校での食育指導にも力を注ぐ。
2022年春にはYouTubeとTikTokで料理チャンネルを開設。出汁の取り方や茶碗蒸しの作り方など、家庭で真似したいプロの技を分かりやすく動画で解説してくれるほか、節句の料理や普段は見られない下ごしらえの様子なども紹介してくれるので、学びや発見が多くて面白い。日本料理の伝道師として、今後の活躍が楽しみである。
住所:京都府福知山市土師宮町1丁目93
電話:0773-20-1057
HP:https://www.ichien.kyoto.jp
Instagram:@ichien.enchan