とり蔵 / とり蔵別館

ストーンズとハーレーと。
硬派な店主が魅せる絶品鴨＆鶏料理。

軒先にぶら下がるユニークなニワトリのおもちゃが目印。店に入るとローリング・ストーンズが聞こえてくる。黒の揃いのＴシャツでキメたスタッフ。その中心で店を仕切る店主の近藤光隆さんは、ときにモヒカンだったり金髪だったりと一瞬怯みそうになるビジュアルだが、その笑顔は柔和だ。

2014年、名物「鴨すき」を中心に、鴨料理と鶏料理が楽しめる店としてオープン。福知山で鴨すきと言えば名店、鳥名子が浮かぶ。実際、近藤さんは約９年鳥名子で働いた経験を持ち、鳥名子のノウハウを引き継ぎながら、鴨すきを看板に開業している唯一の店。鴨は京鴨を使用。醤油ベースの出汁にサッとくぐらせ、地元の生産者から仕入れる白ネギをたっぷり巻いて食べる。もうひとつの名物はとり蔵オリジナルの「鴨焼き肉」。鉄製の鍋で香ばしく焼き上げた鴨肉に青ネギをたっぷり巻き、レモン塩でいただく。いずれ劣らず虜になるファンが多い逸品だ。

毎日店で1本1本仕込む焼き鳥をはじめ、鶏料理にも定評がある。炭火で豪快に焼き、継ぎ足しのタレ、塩、ポン酢など、肉の部位それぞれの美味しさが引き立つ食べ方を提案している。

2016年には本店との至近距離に2号店「とり蔵別館」をオープン。少人数向けの本店に対し、団体でも利用しやすいのが魅力だ。別館では近藤さんのマインドを引き継ぐ若い後継者も育っている。副店長、森下樹さんもその一人。

ちなみに、スタッフＴシャツにそれぞれのニックネームがプリントされているのは、お客さんとの距離を縮めるための工夫だとか。是非気軽に声をかけてみて。

そんな近藤さんが愛情を注ぐのが冒頭にも挙げたローリング･ストーンズ、そしてハーレダビッドソン。お店にも自ずとそれぞれの愛好家たちが集まる。大好きな音楽をＢＧＭにお気に入りの一皿に舌鼓を打ち、趣味の話に花を咲かせる。そこには間違いなく最高の時間が流れている。